我侭父
秋めいてきましたなぁ。
なぁ。 血のつながりはなかりせど、などか似通う弾丸ズ。べんべん。 4月から半年間、費用会社負担の語学研修に通っていた。 自費の英会話教室と並行だったから、結構大変だったが、一応無事に完遂。 その成果を測るべくTOEIC IPテストを2週間前に受験し、結果がこのほど 返ってきたのだが、それが私にしては思いのほかよかった。 まぐれであれなんであれ、この結果は人事考課に大いに関わるんだから 良いに越したことはないのだ。 気をよくしてすっかり勉強意欲は低下。 この週末はソファに無理やり割り込み寝そべって、いそいそと本を読み耽った。 過日、猫好きの作家の逸話を集めた本で幸田文の猫エピソードに泣いたので、 その書き手である娘・青木玉の『小石川の家』を読む。 そこに描かれた青木玉の祖父、いわずと知れた幸田露伴の我侭勝手っぷりと 母、つまり露伴の娘である幸田文の献身っぷりには目を見張る。 明治のオトコというものはこうも威張り散らしていたものか。 理不尽な理屈とでも言おうか、戦時下であろうと文さんが病みついていようと おかまいなし。 自らの気に入らないことがあると「お前たちの気配りがないから私はこんなに嫌な 思いをさせられる」というような可愛げのない態度で家族を責める。 妻ではない、娘・文さんがまた、あきれるほど父上を立て、かしづいている。 それなのに、父は娘が肺炎をわずらい身体が思うに任せないのを、 「(病気をして)親にこんな心配をさせることからして未熟なことだ、真面目に物事を考えない証拠だ」 と責めるのだ。 あきれつつ読んでいて、ふと私の父を思った。 明治生まれでこそないが、私の父も似たような理屈で生きている。 「自分が心配しなくて済むように」家族は健康でいなければいけない。 「自分が世間に恥ずかしくないように」娘たちは学業が出来なくてはいけない。 万事、自分のためなのだ。 ゆえに、家族の粗相で自分に何かしら不利益が生じるととたんに不機嫌になる。 きちんと出来て当たり前、うっかり失敗でもやらかそうものなら、 あほなヤツや、あかんヤツや、と非難ごうごう。 このときぞとばかり、お小言が雨あられと降りそそぐ。 ゆえに子供は萎縮して、よけいな失敗をやらかすという悪循環に陥るのだ。 子供の頃はビクつき、失敗が父に漏れぬよう母に口裏を合わせてもらい やり過ごしたこともあった。 長じては意識して家を離れ、父と距離を取り衝突を避けた。 就職の際、一度出戻りはしたが。 それでもいつからか「こういう人なんだからしょうがない」と赦せるようになった。 それはまた、悲しいかな私も父に似ていることに気づいたからであるが( ̄△ ̄; 父と私が決定的に違うのは、父は寂しがり屋で常に家に誰かが居ないとダメであり、 母や娘たちにかまってもらえないと不機嫌になるのに対し、 私は人との関わりがわずらわしく、子供の頃から大家族の中で育ったくせに 集団生活になじめない、というところであろうか。 いろんなことを考えつつ、秋は本に耽る。 秋の猫団子。 読書のお供にどうぞ。
by yayo_i0329
| 2008-09-28 17:15
| かぁちゃん
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